雨実 和兎の小説創作奮闘ブログ

エッセイ・小説・詩・ポエム

2020-11-18から1日間の記事一覧

3〈オレンジと男らしさ〉

3〈オレンジと男らしさ〉 「お~い!邪魔するで~!!」 「邪魔するんやったら帰ってくれ!」 翌日の正午。 コテコテの関西ノリでお見舞いに来た虎太郎の族仲間竜也に、患者達は苦笑いを噛み殺す。 「ビックリしたわ!虎でも骨折れるんやな~!」 「アホか!…

2〈先生と師範〉

2〈先生と師範〉 夜になると人が居る喫煙所を避けた虎太郎は屋上に上がり、タバコの火を着けようとすると何処からかギターの音が聴こえてくる。 思わず手を止めて聞き耳をたてていると、聴こえてくる曲は虎太郎がいつも聴いている曲。 「上手いやん‥‥」 こぼ…

1〈ボンボンとヤンキー〉

1〈ボンボンとヤンキー〉 「飛~べ!飛~べ!」 「オラッ!度胸試すんちゃうんか~?」 公園前の団地では、悪ふざけする高校生達の威圧的な声と、おちゃらけた手拍子が響く。 「そんな~、無理だよ~」 情けない声を出して愛想笑いを返す秋人は、恐る恐る下…

43<手本>

43<手本> しかし良く見ると、倒れている男の顔には見覚えが在る。 本来骸骨である魔王の顔なんて解らないはずだが、思い返していると思い出した。 魔王城の牢屋に居て、一緒に逃げようとしていた男だ。 娘のエミリも気付いた様で驚いた表情をしていたが、…

42<理解>

42<理解> 何が起きたのか理解が追い付かない。 紅い蟻が娘のエミリを攻撃しようとしたのを、魔王が前に立ち助けようとしたのか。 紅い蟻も魔物だからAランク以下ならエミリに触れる事は出来ないはずだが、知らない魔王にとっては守るべき配下なのか。 そ…

41<一対一>

41<一対一> 大量の栄養を得て進化した紅いキラーアントは、通常のキラーアントよりも大きく。 もうキラーアントとは別の種族だと云える、だが番いが存在しないのだから種族の繁栄は無く。 他の生物にとっては殺戮しか生まない、災害の発生だと云えるだろう…

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